GALLERY実例紹介

家族6人それぞれの暮らしを受け止める二世帯住宅

Wさん・Oさん宅 親世帯:母70代、子ども40代 子世帯:夫婦40代、子ども2人

WさんとOさんの母娘が暮らすのは、南側に親世帯、北側に子世帯を配した二世帯住宅。Oさんは「8年前に自分たちの家を新築したのですが、1人暮らしの母が心配で同居を考えるようになりました」と、築40年の大きな家を取り壊し、新築することを決意しました。

住宅展示場などで数社に相談したものの「多くが上下分離パターンで、母の家はとてもコンパクト。単に家族の人数だけで提案している印象でした」とOさん。そんな母娘の心を捉えたのが、Oさんがかねてから憧れを抱いていたというミライエホームです。「南北に横幅のある土地を活かした縦割りで、広い家に暮らす母の生活に沿った提案に感激しました」とその決め手を話します。

大きな吹き抜けのある親世帯は、1階にLDKや水まわり、仏間、寝室を集約した平屋的な暮らしが可能な住まい。玄関に趣味の生け花を飾る棚を設けるなど、暮らしを楽しむ工夫もなされています。2階廊下でつながる子世帯は、外からの視線を配慮し、旧居同様に2階をLDKに。吹き上げの天井とカーポートの上を活用したバルコニーが、視線を伸ばす開放的な空間です。

「以前の家では、家族が1階のクローゼットを使わずに帰宅後真っ直ぐに2階に上がるため、コートやかばんが散乱していました」とOさん。この家族の習慣を正すのではなく倣うプランとし、2階に水まわりと合わせてファミリークローゼットを配置。帰宅時の家族の動きがスムーズになり、散らかることがなくなったと言います。「孫や娘が吹き抜けを介して声をかけてくれるのが嬉しいです」とWさん。 程よい距離感の中で、快適な二世帯暮らしを楽しんでいます。

リビングからダイニングを見る。キッチンとダイニングは横並びにして配膳や片付けをスムーズに。旧居ではパントリーを使っていたというOさんだが、新居では大容量の背面収納に。パントリーと異なり死角がないため、無駄がなく使い勝手が良いと大好評
リビングは屋根の勾配をそのまま生かした高い吹き上げ天井となっている。カーポートの上を活用したバルコニーは、家族でBBQを楽しむ場所
ハイサイドライトから光を取り込むリビング
エッジの美しさにOさんがほれ込んだというガラストップのキッチン。油はねガードを設けずにオープンなキッチンにしたいという希望からセパレート型にした
旧居では客間を洗濯物を干したり、洋服を収納したりする部屋として使っていたというOさん宅。無駄な個室を省略し、水まわりと直線で結ばれたファミリークローゼットを設けることで日々の家事をスムーズにしている
子世帯はスキップフロアのようにリズミカルに上下階をつないでいて、ロフト部分は家族共有のPCスペースとして活用している
LDKの美観を損ねないように、階段下にパネルヒーターを設けた
子世帯には多趣味なご主人のための趣味スペースを設置。ガレージ横のバイク置き場や物置とも行き来ができる
親世帯と子世帯は2階廊下でつながり、行き来ができる
玄関からキッチンの手元が見えないように配慮がなされたダイニング。ダイニングテーブルの背面に設けた棚は、フィンランドのテキスタイルブランドのデザインが施されたエコカラットがアクセントに
親世帯のキッチンもガラストップを採用。Oさんの旧居で使っていた造作のダイニングテーブルを使っている
大きな吹き抜けが開放感を呼び込む親世帯のLDK。南東に設けた窓から光を取り込む明るい室内
長く愛用している輸入家具を置いた寝室には、衣装持ちのWさんの洋服をしっかり受け止めるウォークインクローゼットを設置
Wさんこだわりのブルーのアクセントクロスを採用したトイレ

FROM DESIGNER設計者より

二世帯の若世帯にあたる「O様」は8年前に単世帯の住まいを新築しています。その当時、おそらくは複数の会社にプランと見積もりを依頼し、その中から一番良しとした会社に、家づくりを託したことと思います。

今回の二世帯住宅計画も複数の会社が競合していました。その中から弊社がご縁をいただくことができたのは、O様の家づくり経験者としての目利きがあったからだと思います。

設計者はお客様の話を伺って、その向こう側にある生活を思い描いて図面にします。O様は複数の会社からの提案図面を見比べて、その向こう側にある設計者の考え方や可能性を見抜いたのだと勝手に自分は思っています。

打ち合わせの進行中も随所で「前とは違う」というお言葉をいただき、スタッフの自信に繋がりました。それぞれのご自宅を拝見し、暮らし方やモノや所作を全部受け止めて再展開することができた、奥行きの深い家になったと思います。

趣味である生け花を飾る棚を設けた玄関。左側の壁にもエコカラットを採用している
車2台分が駐車できるカーポートを持つ住まい。左側が親世帯、右側が子世帯で、子世帯の玄関はカーポートの奥にある。旧居の玄関は南側だったが、新居は間口の広い西側に玄関を移動した
旧居では玄関だった南側。親世帯のLDKが面しているため、外部からの視線に考慮してコンクリート塀を設置。こちらの窓からも出入りができるようになっている
南側と西側に走る2つの道路に接した角地に立つWさん母娘の二世帯住宅。白のガルバの外観が住宅街の中に溶け込みながらも映えている