林と向き合う住まい
Iさん宅・夫婦60代・50代
背景に林を抱く白い家。室内へ入るとその林は、土間空間に設けたキッチンと向き合うようにして大開口の向こうに広がっています。
「南向きの住宅が当然と考えていた私にとって、林を見せるために北西に開いたこの提案は、とても新鮮でした」と話すのはIさん。2022年8月に完成したこの家は愛知県にマンションを持つIさんご夫妻にとっての第二の拠点です。
幼い頃から「家」が好きで、想像力を働かせながら架空の間取りを考えていたというIさん。「家が欲しいというよりも、家をつくるという行為がしたかったんです」と少し変わった動機を語ります。
マンション暮らしだったIさんにとって、今回が人生最初の家づくり。滞在時は旅行気分を味わいたいと考えて、食と自然が豊かな北海道を新築の地に選択。よくある一般的な家ではなく、自由な設計を楽しみたいと考えていたIさんの心を射止めたのがミライエホームでした。
1階は間仕切りのないオープンな空間で、窓辺の土間キッチンは、友人を招いて食事や会話を楽しむ暮らしの中心。寝室近くに配したバスルームは、海外生活が長かったIさんご夫妻のスタイルに合わせてトイレと洗面所をワンルームに。ガラス戸の先に浴室があり、窓からは土間を介して林が広がります。
憧れだった家づくりは想像以上に楽しく、刺激的だったというIさん。「この年ですが、改めて建築を学んでみたいと思っているんです」と、窓の向こうの林を眺めながらにこやかに語ります。













FROM DESIGNER設計者より
初めて敷地を見に行った時、街路樹のイチョウが金色に色づいて、落ちた葉っぱがじゅうたんのように道路を埋め尽くし、風が吹いては舞い上がり、正面に見える背の高い松林とともに、とても幻想的な情景で、うっとりと立ち尽くしてしまいました。
「よくぞこの土地を見つけました!」と、お客様に賛辞を送ったものでした。もうその時にはプランの骨格がふつふつと頭の中に湧いてきました。それをちゃちゃっとまとめたのが下のメモです。

初回の面談で、このコンセプトは一発OKを頂きました。海外での居住歴も長いお客様でしたので、オンスイートスタイルのバスルームを希望されており、その感覚もピタリと一致し、Amazingな家になりました。
名古屋にお住まいだったこととコロナ禍だったことから、打ち合わせはもっぱらZoomで行いました。オンラインの打ち合わせは、ぐりぐり動くCGとの相性が良く、遠隔地のデメリットもほぼないので、その後弊社でオンライン打ち合わせがスタンダードになったきっかけにもなりました。


