それぞれの居心地をつくる。 銭函の家01
2025年
都会でもなく、辺鄙な田舎でもない「ほどよい田舎」。それが小樽市銭函の魅力ではないでしょうか。
そんな街に魅了された依頼主から、自邸を建てたいと相談を受けたのは2024年夏のこと。予定地は、間近にそびえる銭函天狗山、通称「銭天」を望むことができる印象的な場所でした。
私たちがプランニングの際に意識したのは「銭函らしい空気感」。それは、外とのつながりが感じられることを意味します。
都市であればプライバシーを保つため、家を外部と遮断しがちです。しかし、この街を眺めると視界を遮るように囲われた庭は少ない。
皆さんおおらかで、あまり人目を気にしていない印象を受けます。よって、外とゆるやかにつながることをイメージし、依頼主が愛する銭函という街に馴染んでいく家を目指しました。
完成までにプランを7回ほどご提案しています。
奥様からは、家族の暮らしやすさを高めるためのアイディアを、手書きのスケッチとともにいくつも頂きました。それまでの住まいで感じていた暮らしにくさから思いつかれたのでしょう。
こういったアイディアは、設計のプロとして望むところ。
さらにより良くなるためのアイディアをこちらから次々とご提案していき、詳細を詰めていきました。
ご自身の暮らしに興味や関心があり要望を伝えていただくことは、ミライエホームとして大歓迎。なぜなら、「暮らしやすさ」はその家に暮らす人にしかわからないことだから、です。
結果、家族一人ひとりに居場所がある家が完成しました。
土間の薪ストーブ、リビング中央の畳スペース、ピアノが置かれた階段下、BBQができるテラスなどなど。御夫婦、小学校5年生の娘さん、1歳の娘さん、犬と猫という家族がぎゅっと集まることもできるし、めいめいが心地よさを見出す場所で過ごすこともできる。そんな自由のある住まいです。
限られたスペースながら、多くの要素を整理し収めることによって成立させました。









