豊かさを叶える動線と構造。 江別の家01
2025年
ミライエホームが手掛けた二世帯住宅に住んでいた依頼主。
家族のライフステージの変化に伴い、独立して一人暮らしを始めることに。そのタイミングで、再度ミライエホームにご依頼いただきました。
まず、その二世帯住宅にお邪魔するとかなりの量の物がありました。旅行、登山、キャンプなどが趣味のアクティブな方で、冬になるとスノーボードを楽しみ、板も複数枚所有。
よって、それら道具の保管場所がひとつの課題でした。
ただ何より、私たちの印象に強く残ったのは依頼主の整えられた暮らしぶりです。部屋の様子から、ご飯の支度しかり掃除しかり、かなりの労力をかけて生活を整えている、と感じたのです。
そこで、「本人が望む暮らしをもっと楽に叶える家」をめざして設計に取り組み、この平屋の住まいを完成させたのです。
最大のポイントは スキップフロア風の土間キッチンとリビングの関係性です。
元の住居では、料理をつくったらキッチンの対面にある畳敷きの茶の間に配膳、腰をおろして食事をする、くつろぐ。そんな生活スタイルでした。すなわち、キッチンで立って、食事では腰をおろす、という上下運動が必要だったのです。
また、家庭菜園も趣味の依頼主。以前の家では、長靴を玄関で履き外へ出て、ぐるっと回って庭で作業…といった動線でした。
その手間を軽くするため、新居では玄関からキッチンを抜け、そのまま庭に出て農作業ができるような間取りに。玄関からキッチンまでを土間でつなげ、生活のしやすさを高めています。また、土間にすることでキッチンに立つ人の位置が下がり、畳敷きのリビングにいる人と目線をあわせて会話できるように。
つまり、リビングが小上りのようになっている構造。これによって玄関上部に高さが生まれるので、ロフトのような収納スペースとして趣味の道具などをふんだんに収められるようにしました。
来客の多い依頼主にとって、人と過ごす時間がより豊かになることを願って設計した一棟です。









