海を感じるガレージハウス
Mさん宅・1人暮らし
銭函に会社を構えながらも、札幌の自宅と往復する日々を何十年も続けていたMさん。同居していたお母様が他界し、広い一軒家を持て余しはじめたこと、銭函に暮らす妹さん宅の隣に良い土地が見つかったことがきっかけとなり、「どうせなら趣味を生かした好きな家に住もう」と新築を決意しました。
訪れた住宅展示場に建ち並ぶモデルハウスの中で、一際オリジナリティーを放っていたのがミライエホームだったといいます。「この家をデザインする会社なら、想像を超えた提案が期待できるかもしれない」と直感し、新築を依頼しました。
完成したMさん宅は、1階に車2台分のガレージを備えた2階リビングの住まい。1階ホールに配置されたワークスペースでは、ガラス越しに愛車を感じながら事務仕事をこなすことも多いといいます。黒を基調としたシックな色合いの1階から階段を上がると目の前に広がるのは、白と木で整えられた仕切りのないLDK。北側の窓には遠くに海を望むテラスが続き、「こんなにゆっくり海を見たことがなかったな」と窓を眺めながらMさんは思わずポツリ。1人穏やかに過ごしたり、妹さん家族を招いて賑やかにBBQを楽しんだりと、Mさんの新たな暮らしは始まっています。












FROM DESIGNER設計者より
「銭函」と言えば「海」。銭函の敷地に新築住宅となれば、当然に「海の見える家」になるのですが、敷地はそれを標榜するには、周りの家の建ち方も含めて少々厳しい状況でした。しかも、周知の事実で、札幌近郊の海の見える敷地は、ほぼ全て北側が海なので、開口部を大きく取っても南の陽が入るわけではありません。
「とびきり明るい家をつくる」と公言しているミライエホームとしては、通常であれば北側に海に向けた眺望を開き、南側に陽を入れる為の大きめの開口をつくるという考え方になります。車2台分のインナーガレージと、軽自動車も含めた普段使いの車2~3台のカーポート、というその他条件も合わせ、初期案はそのようにつくられました。
しかし、Mさんは会社を経営されており、日中は仕事漬け、たまの休みはドライブや車いじり、夜遅くまで持ち帰った仕事をすることも多い。そして、お独り暮らしのため、誰もいない日中に陽当たりの良い家にする必要はなく、せめて朝の東側からの光が入ることと、北側の「海を感じる」ことができる造りがあればいいという結論に。
こうした話し合いの結果、南側に付けられた開口部はどんどん小さくなり、最終的には通風の為の申し訳程度のサイズに。この家はミライエホームの家の中でおそらく唯一、「南側に大きな窓のない家」であり、陽の当たる景色が見える、「安定した北側採光の家」なのです。




