小さな動作で暮らす家
Tさん宅・夫婦30代、子ども2人
転職を機に東京から札幌への移住を決めたTさんご一家。北海道出身であるものの、札幌での暮らしは初めてだったそうで、インターネットを中心に情報収集を重ねながら、土地や依頼先を検討しました。「私が家づくりで重視したのがデザインと性能です。どちらか一方が秀でているのではなく、その二つを兼ね備えている会社に依頼したいと考えていて、検討した会社の中でミライエホームが最もバランスが良いと感じました」と奥さんは語ります。
Tさんご一家の旧居は都内の1LDKのマンション。家族4人で住むには手狭さがあったものの、手を伸ばせば欲しいものに届き、日々の家事も移動距離が短く効率的で、「狭いからこその暮らしやすさ」がありました。Tさんご一家が新たな住まいに求めたのは、一軒家ならではの開放感の中に、そうした1LDK時代の暮らしの手軽さを取り入れること。
完成した新居はコンパクトな動作と広々とした開放感が併存する空間となっています。玄関から水回りを介した回遊動線を採用していて、洗濯後にすぐ収納ができるよう動線上にはファミリークローゼットを設けています。「クローゼットが1階なので洗濯後の上下階の行き来を省略することができました。苦手な水回りの掃除も回遊しながら最短距離でこなすことができます」。
縦に長い土地を生かした奥行きのあるリビング・ダイニングは、吹き抜けのある開放的な空間。南に開いた上下の開口からたっぷりと明るい陽の光を取り込んでいます。「使い勝手も良く不便も感じることもなく、新たな暮らしにすぐに馴染むことができました」と新天地での暮らしを楽しんでいるTさんご一家です。











FROM DESIGNER設計者より
札幌市南区の住宅街に立つTさんご一家の住まい。 南北に奥行きのある敷地で、道路に面した南側以外の三方を住宅が囲む土地でした。唯一開いている南側は、2階からの山を望む眺望が魅力的。
初めて札幌で暮らすというTさんご一家の新たな毎日に、この景色が彩りを与えてくれるだろうと考えて、1階にはテラスへ続く大きな開口を、2階にも大きなFIX窓を設置しました。対して住宅に囲まれている三方は、隣家の視線や光の射し込みを考慮しながら必要最小限に開口を抑えた窓計画に。周辺の雑多な景色や視線を気にすることなく、西側のハイサイドライトや、北側の横すべりだし窓などから取り込んだ光が、室内にくまなく射し込みます。
一軒家ながらも、旧居の賃貸マンション時代同様に暮らしの動作は極力コンパクトにしたいと考えていたTさん。洗濯やトイレ・洗面台掃除など、家事が効率よく運ぶように、水回りを介した回遊性のある家事動線を計画しました。また、オープンな階段には、踊り場に子供たちのものを中心にした収納を設置。1階と2階の中間区域に収納を設けることで、上下階の行き来も必要最低限に抑えることができています。
光と山の見える景色を取り込むTさんご一家の新たな住まい。効率的な動線で日常の移動歩数を最小限にとどめながらも、開放的でのびのびと暮らせる新居が実現しました。



