光と思い出を受け継ぐ、効率的な住まい
2024年
Mさん宅・夫婦30代、子ども2人
メゾネットタイプの賃貸住宅で暮らしていたMさんご一家は、子どもの成長に伴い足音や声に気を使うように。Mさんの祖母が暮らしていた土地を譲り受けたことをきっかけに、本格的に家づくりを検討し始めました。
Mさんはデザイン性重視でSNSを中心に情報収集を開始。「モルタルや光の扱い方に魅力を感じました」と、目にとまったのがミライエホームです。モデルハウスを訪れた際、「洗練された空間に目を奪われました。一目ぼれに近かったと思います」とMさん。他社も数件回ったものの、むしろミライエホームで家を建てる決意が強くなったと話します。
Mさんが大切にしたのは祖母の家の面影。「古いけれど日当たりがよく、居心地の良い家でした」という思い出を再現したような新居は、大きな吹き抜けのある南側から光を取り込む明るい住まいです。かつて庭だった場所にはカーポートを設け、玄関の位置やアプローチの距離は祖母の家を踏襲。「祖母の家に向かう時の気持ちを思い出します」とMさんは懐かしみます。
1階は吹き抜けと大開口があるLDKや水まわりで構成し、カーポートとリビングの間には内外をつなぐ中庭。「近々アスファルトにしてプールやバーベキューを楽しめるようにする予定です」と、家族の憩いの場を想定しています。2階には子ども部屋や寝室、Mさんの書斎、家族4人分の衣服をまとめたウォークインクローゼットを配置。朝目覚めると2階で着替え、1階で朝食や身支度を終え、モルタルの土間床が続くシューズクローゼットで外出準備を整えるといった毎日のルーティンを移動しながら効率的にこなす計画です。仕切りを必要最低限に抑えた1階や大きな吹き抜け、内外のつながりがもたらすのは、家族が伸びやかに過ごす毎日。「快適すぎて人をダメにする家って呼んでいます」と笑うMさんでした。















FROM DESIGNER設計者より
南道路の敷地では、家の配置を北側に寄せて南側の庭を大きく取る、というのがまずはセオリーその1です。次に、道路に面して駐車スペースが必要ですから、少なくとも屋根のあるカーポートのようなスタイルで道路側を塞ぎます。すると、家の南の窓とカースペース間には中庭のような領域ができて、往来の人目を気にせずにバーベキューや子どものプール遊びなどに格好の場所が確保できます。
ここまではいいのですが、北側に寄せた家の玄関から道路に至るルートを頑張って除雪しないといけないという問題が発生します。そこをひと工夫して、カーポートの屋根を、物置を介してアプローチ側にはね出して、雪避け庇である雁木のような場所をつくり、極力除雪を楽にしています。
暮らしやすさや快適性は、しっかりとした論理性に基づいた、日常生活を受け止める為の「仕掛け」のデザインがつくり出します。内部空間の家事動線などの工夫も含め、随所に「仕掛け」のある家となりました。

