GALLERY実例紹介

双子山の家

赴任先の道外都市にて出身地である札幌での家づくりに想いを馳せていた頃、その札幌に転勤が決まる。
エリアを絞って「結構見歩きました」という末に見つけた。
過去一度も建物が建っていなかったという、高低差2mほどある敷地。
「ここならきっと面白いプランができるんじゃないか」と思ったのは他ならぬ施主のご主人である。

敷地の高低差は、玄関を抜けると主寝室と子ども部屋につながる。
その先の開口部から光が漏れる。

一方、階段を上がるとリビングダイニングにキッチン、「どうせならペレットでなく」と方針転換した薪ストーブが、空間も雰囲気も温めている。
さらに階段を上がれば、浴室とその反対に和室。

「たくさんの要望を出してその一つひとつをお互いに向き合ってできたプランです。特に今の和室は、設計側としては『ダイニングにしませんか?』と提案されていたのですが、すいません、嫌です(笑) と。引渡しのときに、ここは和室でよかったと言ってくれ、長い時間その場にいましたね。」

雪深い1月の竣工入居。芽吹く春がもうすぐそこまで。やっぱりいい家にはいい人が住んでいる。転勤の神様が今度はいたずらせぬよう、こちらからも祈りつつ。